【デザインセンター特別プログラム!】事業者向けSDGsワークショップ「ソーシャルサーカス」が話題沸騰!
「こんにちわあーー!きゃー恥ずかしいー!」「こんにちは!うふふふふ」「お元気ですかー?」「ヤッホホーー―イ」
東京港区の某所。
約20人が相手の目を見ながら元気よくご挨拶!しかも身体をかなり大きく揺らしながら!一見奇妙な光景が広がっているように見えますが…
実は、これソーシャルサーカスのプログラムの一つなんです。
(筆者もちゃっかり参加!笑)
え?ソーシャルサーカスって何?って?
貧困、紛争、障がいなど社会的(ソーシャル)な課題を解決しようと、今から25年以上も前に南米や欧州で流行したサーカスのことです。
この取り組みをいち早く日本で取り入れたのが、横浜市にある認定NPO法人スローレーベルです。
皆さんは覚えているでしょうか?
東京パラ五輪の開会式や閉会式で障害のある人、そうでない人たちによる創造性溢れるパフォーマンスで、観る人たちを釘付けにしたことを。
これを仕掛けたのもスローレーベルです。
現在、スローレーベルでは、障がい者の方や生きづらさを感じている方たちだけでなく、
様々な事情のある・なしを超え、あらゆる人たちと共にワークショップを通じて、
『協調性・問題解決能力・自尊心・コミュニケーション力などを総合的に育むためのプログラム』を提供しています。
ということで、上述の“パフォーマンス”は、プログラムの冒頭に参加者同士が羞恥心を捨て、
障がいの有無に関わらず「楽しくワークショップを共に取り組みましょうね!」とお互いを認め合う“儀式的”なものです。
(確かに…恥ずかしさも消えて、むしろ楽しくなってきた!)
参加者同士、円で囲んで自己紹介。
呼んでもらいたい名前をガムテープに書いてゼッケンにペタッ!
(ちなみに筆者は“竹ちゃん”で参戦)
筒状の物を持って、玉を宙に上げてスポッとはめる、いわば“けん玉”の簡単バージョン「筒けん」にチャレンジ!
けん玉は苦手だけど、意外に「筒けん」だと成功率が高いんです。
運動神経が悪い筆者でも成功すると、「竹ちゃん、すごーーーい!」とみんなから称賛の嵐!
「私って実は運動神経いいのかも~!えへへ」となんだか自信が湧いてくるのです。
これが、自己肯定感アップの秘密か!?
ニヤニヤしながら参戦したお次の“パフォーマンス”は、筒けんを使ったリレーです。
2つのグループに分かれ、チーム名とそのチーム名にあった振り付けを考えて、相手チームに披露!いよいよリレーの始まりです。
(私たちのチーム名は“ヒューマン・ウィンド・湘南の風・なんちゃら…”長くて忘れてしまいました…)
玉を落とさないよう、筒けんを持ちながら行って戻ってきて、次の走者に筒けんを使って玉をゆっくり渡す…というミッション。
「落としてもいいよ!」「速く走らなくてもいいよ!」「上手上手!」という掛け声が飛び交い、NOプレッシャーなゲームです。
両チームともほぼ同時ゴール!連帯感が生まれた瞬間です。
【参加者の声】
・専門学校の男子学生(10代)
「体を動かす気概が少なかったのでよかったです。フレキシブルでいいです。年齢や肩書関係なくいろんな価値観を共有できて楽しかったです。」
・就労継続支援A型事業所に勤務の男性(40代)
「今回2回目の参加です。いろんな人と会え、道具を使えて楽しかったです。前回より参加者とコミュニケーションが取れました。ワークショップで高めたコミュニケーションを他で活かしたいです。」
【デザインセンター特別プログラム】
ヨコハマSDGsデザインセンターでは、スローレーベルと連携し、特別に「事業者向けSDGs研修プログラム」の実施を始めました。
デザインセンターがSDGsについて講義を行うとともに、スローレーベルがソーシャルサーカスの体験機会を提供することで、
デザインセンターの講義で学んだ内容を体感し理解を深めていただくというものです。
プログラムの詳しい動画はこちら!
プログラムに参加した方からは、「自己肯定感が上がった」「コミュニケーション能力が上がった」「チームと取り組むことで協調性を育めた」との声を多数いただきました!
ふと思い起こせば、社会人になり、年次が上がったり、管理職に就いたりすると、褒められたりすることって少なくなってきますよね。
ワークショップでは、「元気がいいね!」「所作が一つひとつ丁寧ですごい!」「気配り上手だね!」などなどお互いを褒め称え合います。
「褒められて嬉しい!」「仲間と取り組むことは楽しい」と感じることで、職場での仕事のパフォーマンスも上がります!
特に「筒ケン」はけん玉より簡単なので自己肯定感を高めやすいですね。
スローレーベルのマネージャーで自身も手に障がいがある東野寛子さん(ニックネーム:コージ)は、
障がいのある人たちが外に出やすくなるよう“人材育成”にも取り組んでいると話します。
東野さん「障がいがある方たちにとって今までは施設のみのコミュニティだったのが、
ワークショップに参加することで様々なバックグラウンドの人たちと関われるようになってイキイキとし始めたんです。
でもそれだけではありません。
参加者の障がい特性などを鑑みた上で楽しく活動ができるようコーディネートする『アクセスコーディネーター』や、
表現者として同じ立場で様々な困難に寄り添い、乗り越える方法を一緒に探る『アカンパニスト』の存在が、
『健常者と一緒にパフォーマンスができるのか』という参加者の心理的なハードルを下げてくれるんです。
アクセスコーディネーターやアカンパニストなど様々な人材の育成に取り組んでいます。」
ソーシャルサーカスでは、マイノリティに関係なく様々なバックグラウンドを持つ人たちの参加が多くなってきました。
東野さんは、「ワークショップを通して、障がいに関係なく、自己肯定感や人との協調性、そして参加者のエンパワーメントを高めたい」と意気込みます。
東野さん「施設や家から外出することが難しいという方たちだけでなく、普通に企業や団体に勤めている方たちからも、
ソーシャルサーカスを通して、コミュニケーションをとりやすくなったとの声もいただいています。
ソーシャルサーカスをもっと広めていきたいですね。
生きづらさは障がいの有無の関係ありません。社会の抑圧で窮屈さを感じている人は多いと思います。みんながフラットに付き合えたら、多様性を認め合うことができるはずです。」
マイノリティに関係なく、このプログラムはSDGsとの親和性もあり、様々なバックグラウンドを持つ皆さんにも新たな気づきを得ていただけるものと期待しています。
ぜひ、ご興味のある方は、デザインセンターまで一度お問い合わせください。
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■事業者向けSDGs研修プログラム「ソーシャルサーカス」概要
【カリキュラム(例)】
・SDGs基礎講座
・ソーシャルサーカス基礎レクチャー
・ソーシャルサーカス体験
・フォローアップ
【価格(参考)】
・30万円(税別)
※参考価格であり、内容により変動します。まずはデザインセンターまでお問い合わせください。
【対象】
横浜市内の事業所の有無にかかわらず、どなたでもお申込み可能です。
ただし、個人の方ではなく事業者(企業、団体、学校等)単位でのお申込みを想定しています。